変額個人年金保険の基礎知識 変額個人年金保険商品の選び方



変額個人年金保険の基礎知識

変額個人年金保険は、年金と保険の両機能を備えた便利な商品です。とても便利でお得な機能が盛り込まれているのですが、反面、複雑でよくわからない、という方が多いのも事実です。
保険で大切な家族にお金を残すことには、節税という大きなメリットがあります。
ぜひ、変額個人年金保険の基礎知識を学び、使いこなしてください。

変額個人年金保険はこんな目的にぴったりです

投資初心者だけど、資産運用には興味がある。少しコストがかかってもよいので、手間を省いて運用したい。まとまった余裕資金があるので、人生を楽しみながら、計画的にお金を使いたい・・・。
変額個人年金保険はそんなあなたにぴったりなのです。

変額個人年金保険は、元本の運用次第で受取額が増減

変額個人年金保険の基本的なしくみは、次のようにまとめられます。

@100万円〜数億円程度のまとまった資金を保険料として保険会社に一度に払う。
Aその保険料を元手に、プロが特別勘定と呼ばれる投資信託で運用する。
Bあらかじめ指定した1〜数十年の運用期間後、運用で増減した積立金総額を基に年金が支払われる。

変額個人年金保険運用の元手となる保険料は「一時払い保険料」または「基本保険料」と呼ばれます。元本保証がある場合は、保証額=一時払い保険料額となります。

変額個人年金保険の運用に関しては、株式や債券などの特別勘定の比率を、選択肢の中から顧客が選べる商品と、あらかじめ決まった配分でパッケージのように組み入れている商品があります。投資商品としては選べるほうがいいように感じますが、初心者には難しい側面もあります。

また、運用期間は変額個人年金保険の各商品により違うので、事前に調べましょう。年金の受取りは指定した期間、あるいは回数での受取りのほか、商品によっては一括受取りも可能です。

変額個人年金保険の一番の注意点は、契約者の死亡時に保険金が出る代わりに、手数料が高いこと。でも、運用と保障が同時に手に入り、手間をかけずにインフレ対策のできる商品性は、じゅうぶん検討の価値ありです。
 
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変額個人年金保険の主要な5つの機能

1.元本保証型の変額個人年金保険

「大切な元手は絶対に減らしたくない」
=払い込んだ資金が保障されます

元本保証型の変額個人年金保険なら、運用成績が悪く、運用終了時に運用実績(積立金額)が元本を割っていても、一時払い保険料分(元本)は必ず確保できます。

ただし「年金受取総額保証タイプ」と「年金原資保証タイプ」の2種類に大別され、前者は受取方法が一括払いの場合、ほとんどが元本保証対象外になるので要注意です。

最近では「元本保証105%」「110%」といった、払い込んだ金額以上が保証される商品も登場しています。ただ、手数料は比較的高めになります。


2.ラチェット型の変額個人年金保険

「絶対もらえる額がアップすることも!」
=見直し時の運用の最高額を確保する

ラチェット型の変額個人年金保険は、死亡保険金や年金原資、年金受取総額などの最低補償額が、運用成績次第でアップする機能が特徴です。「ステップアップ型」と呼ぶ商品もあります。

年1回など決められた「見直し日」の運用実績(積立金額)がその日までの最低保証額を上回ったときに、そのまま新たな最低保証額となります。運用期間中の最高金額ではなく、あくまで見直し日の運用実績が基準なので注意して下さい。

ラチェット型の変額個人年金保険では、一度アップした最低保証額は減少することはありません。なお、見直し頻度が多いほうが有利です。


3.ターゲット型の変額個人年金保険

「運用がよいときに利益を確保したい」
=目標額に届いたら運用をやめることができます

ターゲット型の変額個人年金保険の場合、契約時に「元本を何%まで増やしたいか」という目標値を立てます。

通常は110〜150%程度の間で、10%刻みの選択肢が用意されており、運用期間中、その数値に達したところで、利益が確定。すぐに年金の受取りが可能です。

運用期間中に目標に到達せず、運用期間満了となった場合は、その時点の運用実績と一時払い保険料のどちらか金額の多いほうが年金原資額となります。

ターゲット型の変額個人年金保険は、将来の年金額をイメージしやすい、わかりやすさが特徴です。


4.早期受取り型の変額個人年金保険

「増やしながら一定額は自由に使いたい」
=運用中に少しづつ引き出せます

最近人気上昇中なのが、この早期受取り型の変額個人年金保険です。契約日の1〜5年後から、年金もしくは定期的な分配金を受取ることができます。

早期受取り型の変額個人年金保険は、「人生を楽しみながら資産を増やしたい」「計画的にお金を使いたい」という人にピッタリといえます。

なお、早期受取り型の変額個人年金保険には、元本保証のある商品も数多く出ていますが、ないものに比べて手数料は高めに設定されているので要注意です。バランスを考えつつ、検討しましょう。


5.特別勘定選択型の変額個人年金保険

「自信があるのでより積極的に投資したい」
=投資先割合を自分で選べます

特別勘定選択型の変額個人年金保険は、特別勘定の内容を用意された複数の投資信託から、顧客が選ぶタイプです。投資中級・上級者向けです。

日本株式型、外国株式型、日本債券型などがあり、組入れ(繰入れともいう)比率の指定もできます。株式型のほうが債券型に比べ、ハイリスク・ハイリターンの傾向にありますが、たいていの特別勘定選択型変額個人年金保険では「株式型50%以下」などの条件があります。

 
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変額個人年金保険 元本保証があるタイプ

とにかく安全志向で変額個人年金保険商品を選ぶのであれば、まずは元本保証があるタイプで検討しましょう。どんな運用結果でも、支払った保険料分だけは返ってくると思えば、精神的に楽ですね。

同時に、一定額まで増えたときに確実に利益を得たいのなら、ターゲット型機能付きの変額個人年金保険商品を選ぶのもいいかもしれません。運用実績(積立金額)の目標値をあらかじめ決めておき、その額に達したところで運用が終わる仕組みは、利益が予想でき、わかりやすいといえます。

なお、増やすことを重視するのなら、基本的に年金の早期受取りは避けるべきです。なぜなら、早期受取りは一般的に運用実績(積立金)を取り崩しながら、年金を支払います。つまり、投資の元手がどんどん減っていってしまうので、運用成果を出すのが困難になってしまうからです。
 
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変額個人年金保険 株式型の比率を高めハイリターン狙うタイプ

積極的にお金を増やそうとした場合、ハイリターンな株式投資が一般的です。特別勘定に、株式型の比率が高いパッケージがある、もしくは自分で株式型の組入れ比率を大きくできる変額個人年金保険商品を選びましょう。

変額個人年金保険商品も、各種手数料がなるべく安いほうがいいのは言うまでもありません。元本保証のついている商品は数多くありますが、どうしても手数料コストは高くなります。そこで、あえて元本保証を外している商品を選び、手数料を低く抑えるのもひとつの考え方です。

また、変額個人年金保険商品には、運用期間終了後の年金受取り期間に引き続き特別勘定で運用する商品と、あらかじめ決まった予定利率に基づいた一般勘定で運用する商品があります。特別勘定で運用している限りは、受取年金額が将来増える可能性があり、さらにラチェット機能が働く商品もあります。

リターン狙いの変額個人年金保険商品を選ぶ場合は、自分がどのくらいの利益を目指して、どの期間までリスクを取り続けたいかを、まず確認しておきましょう。
 
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変額個人年金保険 早期受取り可能なタイプ

人生をより充実させるために、年金を使いたい人に向くのが、早期受け取りの機能がある変額個人年金保険です。早いものでは、契約日の1年後から受取りがスタートし、それが終身で続くタイプもあります。

しかし注意して欲しいのは、早期受取りの変額年金保険商品は、運用実績(積立金額)をどんどん取り崩しながらの年金支払いになることです。

また、死亡保険金は、一般的に一時払い保険料額から受給年金額の累計を引いた額になります。他タイプの変額個人年金保険商品の運用期間中のような、一時払い保険料額ではありません。
 
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変額個人年金保険 死亡保障額は最高額を確保+節税を狙うタイプ

変額個人年金保険は、運用期間中に被保険者に万が一のことがあった場合、家族に死亡保険金が支払われます。そして商品によっては、運用期間満了後に年金の変わりに終身保障を選択することができ、一生涯家族へ死亡保険金を残せるようになっています。

変額個人年金保険で家族にお金を残すメリットは、なんといっても節税です。預貯金などよりも、保険で残したほうが税制上の大きなメリットが受けられるのです。また、法定相続人以外の人に、お金を残したいときに使うこともできます。

詳しくは、変額個人年金保険の上級知識を参考にしてください。

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変額個人年金保険の基礎知識1 元本保証は2種類ある

変額個人年金保険の元本保証には2つの種類があります。

まず「年金原資保証」の場合は、変額個人年金保険の運用期間終了後に、一時払い保険料分のお金が保証されます。収支のプラス・マイナスにかかわらず、その時点で年金の全額一括受け取りを希望しても、元本が保証されるのです。

一方、「年金受取り総額で保証」の場合、何年かにわたって支払われる年金の受取り総額で元本保証するので、一括受取りは元本保証対象外となります。

つまり元本保証型の変額個人年金保険の場合、運用期間終了時、「年金原資保証」は元本分のお金が用意されていますが、「年金受取総額保証」は、年金受取期間の年数をかけて徐々に用意していく、という仕組みなのです。一括受取り希望の方は、注意が必要です。

なお、年金での受取りを選択しても、「年金原資保証」のほうが少しお得です。受取り期間中の積立金は、一般勘定で運用されることがほとんどです。元本保証型の変額個人年金保険は、運用スタート時、「年金原資保証」のほうが元手となるお金が多いので、年金受取り総額が少し多くなるのです。

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変額個人年金保険の基礎知識2 通貨分散も視野に入れよう

変額個人年金保険の中には、外貨建てのものもあります。もしまとまった余裕資金があるのなら、挑戦してみてもいいでしょう。

資産運用の基本は、分散投資です。預貯金、株、不動産など、特徴の異なる複数の金融商品に分けて投資することが大切です。同時に、通貨も分散しておくことが、リスクを抑え、リターンを安定的にするようです。

例えば、アクサ生命のドル建て変額個人年金保険「アキュムレータープラチナ」は、一時払い保険料を米ドルで運用する商品です。運用期間経過時に積立金額の最低保証(10年110%、5年おきに5%増加、30年130%)があり、死亡保険金はラチェット型です。保険料払込時や、年金の受取り時に、為替手数料がかかりますが、円安に振れた場合の利益は魅力的です。

通常の変額個人年金保険ではハイリターンを狙えませんが、外貨建ての変額個人年金保険は、増やすことに積極的な人でも満足できる特徴を持っているといえます。

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変額個人年金保険の基礎知識3 年金受取方法は多種多様

変額個人年金保険運用期間終了後の年金受取方法には、まず終身年金があり、一時金付終身年金、保証期間付終身年金、夫婦年金の3種類が主流です。

一時金付終身年金とは、被保険者が死亡したときに、受取金額の累計が年金原資よりも少ない場合、法定相続人に差額が支払われるもの。

保証期間付終身年金とは、被保険者があらかじめ決めておいた保証期間中に死亡した場合、法定相続人が、保証期間中の残存分の年金を一時金でもらえる方法。

夫婦年金とは、夫婦どちらかが生きている限り年金が受取れるものです。

終身年金以外には、確定年金と一括受取があります。前者の場合、10年など決められた期間のみ、年金が支払われます。受取り期間中、被保険者が亡くなっても、法定相続人が年金を引き継ぎます。

一括受取りは、文字どおり年金原資を一括でもらいます。ただし、一括受取りのない商品も多いので、要注意です。

 
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変額個人年金保険の基礎知識4 知らないと大損する落とし穴

変額個人年金保険を申し込む前に、注意すべきポイントがいくつかあります。

契約初期費用がかかる変額個人年金保険商品の場合、運用スタート時に元本の数%が、いきなり引かれます。つまり、運用はマイナスから始まるのです。ただし、契約初期費用のかかる変額個人年金保険商品は、一般的に解約手数料がないので、解約前提の場合はその方が有利です。

また、契約後に気が変わり、解約したくなった場合、クーリングオフできる変額個人年金保険商品とできない商品があります。かつて変額個人年金保険はクーリングオフ対象外でしたが、消費者団体の反発や金融庁の指導で、徐々に変わりつつあります。しかし販売方法などによっては、いまだに対象外の商品も存在するので、事前に確認する、もしくは完全に内容を納得してから契約しましょう。

よくある誤解に「ラチェット機能のついた変額個人年金保険商品は、運用期間中の最高実績(積立金額)に合わせて、死亡保険金額や年金原資等の最低保証をアップさせる」というものがあります。しかしラチェットはあくまで「決められた見直しの日の実績に応じて、最低保証額を調整する」という機能です。「最高実績=最低保証額」とは約束していません。

 
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